<舎爐夢ヒュッテ訪問記>

last update 24.October.2002

 前日は山梨のペンションに一泊した。今日は舎爐夢(シャロム)
ヒュッテへ向かう日だ。簡単に昼食を済ませ、小淵沢I.C.か
ら高速にのる。豊科I.C.で降りて、地図を見ながら舎爐夢ヒュ
ッテを探す。砂利道をガタガタ行くと、そこに舎爐夢ヒュッテが
あった。

 夕方の畑を散歩する。見渡す限り畑が広がっている。どこから
どこまでが舎爐夢の畑なのか分からなかったが、あとで聞いたら
3反とのことだった。かなり広い。

  次に、フェアトレードのエコロジー雑貨のお店に入る。小さな
店内には、コットンの服や楽器、書籍など、面白そうなモノがぎっ
しり。鉄琴を叩いて、子供といっしょに遊ぶ。

 夕食の時間になったので、レストランへ向かう。ここも木をふ
んだんに使った立派な造り。席に座り少し待っていると、コース
料理が次々に運ばれてくる。大根スープ、豆腐のキッシュパイ、
もちあわクリームコロッケ、レンズ豆とクルミのバーグ、玄米ご
飯。そしてデザートに、りんごとクルミのケーキ。ボリュームたっ
ぷり。とにかくおいしい、そして見た目も美しい。こんな華やか
な料理を食べたら、(一般的な)穀物菜食に対する冴えないイメー
ジを取り去ることができるに違いない。

 食後は、宿に戻って、臼井さんのスライド&トークを聴く。安
曇野の歴史。満願寺の橋を渡ると極楽浄土へ行けるという。そし
て、舎爐夢ヒュッテの紹介。自然農と Macrobiotic はつながっ
ているという話。自然農だけでなく有機農業も実践しているし、
パーマカルチャーもやっている。どんなアプローチ方法も否定せ
ず、とにかくやってみる。こんな寛容な取り組み方に、心から拍
手を送りたい。

 臼井さんが言う。「なぁ、みんな、アンパンマンの歌、知って
る?」そして、軽く歌ってくれる。

                      なにが君の しあわせ
                     なにをして よろこぶ
                     わからないまま おわる
                      そんなのは いやだ!

「な、哲学的だと思わないか」 本当にそうだ。人生の歌になっ
ている。自然回帰の歌とも思える。

 翌朝、畑の見学とヨーガ。その後、朝食。バイキング方式だ。
スープ、かぼちゃ、お焼き、サラダ、リンゴ。中でもパンがおい
しい。プレーンとレーズン・クルミのパン。おいしい理由は石窯
で焼いているからなのか、素材がいいのか、まぁ、両方だろう。

 昨日の夜から、宿泊客はみんな友だちだ。ワイワイガヤガヤ、
みんな好き勝手に会話を楽しんでいる。しかし、もうお別れが近
い。それぞれに連絡先を渡し合っている。そして「さようなら、
またね」と、段々、舎爐夢の人口密度が低くなっていった。

 みんなとお別れしたあと、舎爐夢から満願寺まで歩いた。だい
たい一時間半(片道)。ウチの二歳児もよく歩いてくれて、きち
んとお参りできたのがうれしい。澄んだ空気の中、ゆっくり散歩
する時間はなにものにも代えがたい。

 舎爐夢まで戻り、昼食にピザを食べた。下の写真がそれ。これ
もおいしかった。

 近い将来、田舎暮らしをしたいと思っている。そこで、どんな
ふうに生きていったらいいのか、そのヒントの多くが舎爐夢の中
にあったと思う。それらのヒントや手がかりを豪快な笑いの中に、
ダイアモンドのように散りばめ、惜しげもなく提供してくれる臼
井さんの人柄。その屈託のない笑顔。ときに自然と向き合う厳し
さもうかがわせる。数名のスタッフを率いるリーダーシップも発
揮している。正直、ちょっと、かなわないな、と思った。(臼井
さん、ありがとうございます)

 安曇野の大自然が、今回もう一つ「気づき」を与えてくれたよ
うに思えてならない。ヒトは山登りに楽しさを覚え、ヒトとの会
話に楽しさを感じる、そういういろんな種類の楽しみを知ってい
る、贅沢で、ある意味やっかいな生き物だ。そんな生き物同士が、
あんまり喧嘩せず繋がっていられるのは、どこかで舎爐夢(シャ
ロム)(ヘブライ語で平和の意)の大切さを理解しているからに
違いない。

 ふじかわ おさむ at TOKYO  2002. 10. 23


 舎爐夢ヒュッテ

http://www.ultraman.gr.jp/~shalom/


臼井さんご夫婦と





仲良くなったみんなと





シャロム・ヒュッテ





石窯





石窯で焼いたきのこピザ



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