<ジャンベ>

last update 24.November.2002

 ジャンベを買おう、そう決断するまでにそんなに時間はかかりません
でした。

 ある日曜日、Be good cafe へ出かけたら「あこがれのジャンベをた
たこう!」というチラシを見つけました。 ふーん、あこがれっていう
くらいだから、さぞ高級な太鼓なんだろうなぁ。

 別の日、吉祥寺を歩いていたら、ジャンベが売られていました。値段
を見ると、うーむ、確かにちょっと手が出ない...

 そうだ、Yahoo Auction を見てみよう!と思い、検索してみると、い
っぱい出てきました。その中で多く出品し、かつ、コメントがしっかり
している人に質問してみました。
「どこにお住まいですか。試しにたたくことはできますか」

 次の日、メールで回答がきました。
「今度、小金井ではらっぱ祭りがあります。そこに出店するので、よか
ったら遊びにいらしてください」

 11/2(土)東小金井から歩いて25分の「くじら山はらっぱ」を
目指しました。ありました、ジャンベのお店。広井さんにあいさつして
から、ジャンベをたたいてみます。これも、それも。

 ヤギの皮なんだそうです。木の種類はマホガニ。大中小があり、彫刻
のある、なし、色も三種あります。どれも魅力的に見えます。

 たたき方まで教わってしまいました。肘をこう浮かせて、ふむふむ、
三種類の音が出るんだ。真ん中のドーンという低い音。やや端のカンカ
ンという中音。そして、一番端のカッ!という甲高い高音です。この高
音は、主に小指でたたく感じで、たたいた後、手は外へ逃がします。当
然、慣れないので手は痛くなります。でもいいの、いいの。

 演奏する上で、一番大事なことは、リズムキープ。アフリカとかバリ
の人ってのは、体内時計があるんでしょうか。まるで時計のように正確
なリズム。しかし、微妙にうねり、ゆらぐ。感動せずにいられない演奏
があります。

 「大」を買うつもりはなかったんです。しかし、もし、本格的にジャ
ンベを習うんだったら「大」がいいとのこと。理由:演奏はいすに座っ
て行うのが楽なので。いすに座った場合、ひじをきちんと浮かせた姿勢
をとるには「大」が適しているとのこと。

 本格的に習うつもりもないけれど、姿勢は大事だな、と思い「大」を
買うことに。 さらにボクはこんなことを口走る。「二個以上のジャン
ベで、いっしょに合わせたら面白いでしょうね」 すると店の人。「も
ちろん、それが一番楽しいよ」(そう言うに決まっている)

 二個目は「中」の彫刻なし。(11,000円)「大」は彫刻あり。(
22,000円)でした。高いけど安い! ちなみにバリ製です。バリ製は、
彫刻が施されているモノが多いです。ボクはバリの彫刻は可愛いので大
好き。

 けど、ジャンベって元々アフリカ発祥なんだそうで、アフリカでは彫
刻を基本的に入れない。ジャンベやってる人の中でアフリカ産にこだわ
る人もいる。んで、バリ製でもわざと彫刻なしを(アフリカっぽいとい
う理由で)買う人もいるんだそうです。

 ま、いいじゃない、楽しければ。 で、チューニングをしてもらいま
す。一個につき、15分かかります。面白そうなので見学させて頂く。
いやいや、これでもかっつーくらいパンパンに張るんですねぇ。さっき
の方がよっぽど太鼓らしい音がしたけど...と言おうとしたら、それ
を察したのか、広井さんが「この音がね(と言ってたたく)ジャンベの
音なんだよ。さっきまでの音は、しょぼいの」ふーん、そんなものか。

 チューニングは、この日のように晴れて、乾燥した日にしかできない
そうです。もし、雨の降る湿気の多い日に行ったら、乾燥したとたん
「パン」と皮が割れてしまうとのこと。(湿気の多い日はゆるむので)

 さて、大中二個のジャンベを持って帰らねばなりません。うーむ、思
ったよりもはるかに重たい。はらっぱ祭の Homepage にクルマでの来場
禁止とあったので電車で来たわいいけど、駅まで25分は遠い。きっと
これも何かの試練だろうと思い、がんばって歩きました。もちろんいい
ジャンベが二個も手に入ってうれしいから力も出るんだけど。

 ジャンベは、アフリカでは通信にも使われているそうです。そっかぁ
「おはよう!元氣?」とかね。こんな internet の通信よりはるかに味
があるなぁ。ドーンという低音の響きは、数 km 先まで届くそうです。
翻って考えれば、都会の公園でジャンベをたたくことは近所迷惑になる
可能性が高いということなので、寂しいことではあります。氣をつけな
ければならないね。

 さてさて「大」は本格派。「中」は持ち運びに便利で、十分いい音が
出ます。「小」は 7,000 円くらいで、安さが魅力。太鼓好きな方はお
ひとつ、いかがでしょう? やっぱ「中」あたりは、かなりお勧めでき
ます。

 打楽器はシンプル。けど、だからこそ、ある意味こわい。リズムが全
てだから。 しかし、だから、おもしろいのです。 たたいていると氣
が体を通り抜けていくのが分かります。体は温まり、鼻からの呼吸が楽
になっていきます。全身を楽に、肩の力を抜いて集中します。氣がつく
と、心地よい音が刻まれているのが感じられるでしょう。周囲と一体感
が生まれ、いい風が頬を触っていきます。

 ふじかわ おさむ


ジャンベ(中)
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