<2008. 4. 2>

last update 10.April.2008

 4月2日(水) Ubud in Bali バリ島 ウブド

1.棚田
2.バナナ・パン・ケーキ
3.フルーツ
4.パン
5.ガドガド
6.ナシ・チャンプルー
7.Sari Organik からの風景
8.O氏の畑
9.田んぼ
10.O氏宅の二階からの風景
11〜18.ウブドのシュタイナー・スクール
19.ワヤンクリッ(バリ島伝統の影絵)

*

 4月2日(水) Ubud in Bali バリ島 ウブド

 バリ島、最終日の前日(明日は帰国日なので、事実上の最終日)

 朝食はオーガニック・バナナ
 これが驚くほどおいしい。
 いままでのバナナもおいしかったが Sari のバナナは桁違いに!おい
しい。

 さて、最終日にぴったりの過ごし方はなにか。

 それは考える間もなく、昨日と同じ場所(Sari Organik)へ行くことだ
った。

 またベモに乗る。
 行き先を告げる、と、ドライバーは平氣で220円とか言う。
 相手にならないので別のベモを探す。
 やっとベモに乗り、目的地で降りる。
 33円、渡すと、もっとよこせ、という声が聞こえる。
 11円、渡す。それでも納得しない。

 けど地元の相場はこんなもの、と知っているので立ち去る。
 日本人からカネをとりたい氣持ちもわかるが、そんなに大盤振る舞い
もできない。(110円くらい渡すとニッコリするでしょう)

 棚田の中を800m歩く。
 朝の散歩は実に氣分がいい。

 O氏のパートナー(奥様)であるNさんに会う。(昨日も会った)
 Nさんは実際に Sari organik の代表であり、料理長でもある。

 なおこは二つのレシピを(もちろん無料で)提供した。
 レシピの内容も英語。
 なおこは英語で、ずいぶんがんばって話したのでNさんにもよく伝わ
ったようだ。
 レシピの内のひとつは南インド料理

 Nさんはとても感謝してくださった。
 けれどNさんは、こう続けた。
「わたしは、お料理を習ったことがないの。その日に畑から獲れた野菜
や果物を使って、さぁ、今日はどんなお料理にしようかな、って考える
の。そうすると天からアイディアが降ってきて、レシピができあがるの。
もしそれがおいしかったらお店のメニューに加えるの」

 自然体である。

 このヒトにレシピは不要かも、と思い、
 話の途中でお店に入ってきたO氏にそれを伝えると、
 うん、でも、新しいレシピは必要だと思うんだ、とのこと。

 とは言うものの、現在の Sari organik のメニューの完成度は高い。
 なおこもうなるほど、いいメニューだ。

 昼食は Sari organik にて、
 なおこはガドガド 280円
 おさむはナシ・チャンプルー 280円
 ゆうやはフルーツとパン 220円

 その後、O氏は出かけた。13:30頃、戻ってくると。
 今日は最終日なので時間をとってくれるとのこと。
 しかし約束の時間になっても戻ってこない・・
 どうしようか、と思ったが、ボクは横になっていた。風を感じて眠る
のが好きなので、そうやって待っていた。きっと彼は戻ってくると信じ
て。

 そうこうするうちにO氏は戻ってきた。
(ほうら、戻ってきてくれたよ)

 今度は、犬の医者(獣医)と打ち合せ。
 O氏の犬は病気なのだ。(皮膚病)

 次にO氏宅へ移動し、犬に注射を打つ。
 犬のキャン、キャイ〜ンという声が聞こえる。
 痛そうだが、仕方ない。

 今日の治療は無事終了し、ようやくO氏と話す時間をもてた。

 まずはO氏宅の案内をしてもらった。
 一階と二階、素敵な家だ。
 家のデザインはO氏がしたそう。
 オリジナリティがある。
 イスラエル風だ。

 その後、有機農法の畑を案内して頂いた。
 苗をつくり、定植する方法だ。
 肥料には牛ふんを使う。(そのために牛を飼っている)
 また、牛ふんからバイオ・ガスをつくり、ガス(キッチン)に利用で
きるようにミニ・プラントを制作している。なかなかのもの。

 グリーン・ハウス(屋根のみ)は、なんのために必要なのか、尋ねた
ところ、バリ島の多すぎる雨を防ぐためだそう。雨は、良質な表土を流
してしまうので、雨よけなのだ。多すぎる日光は大丈夫なのか、聞いた
ところ、それは大丈夫とのこと。

 O氏はバリ島でオーガニック農場を広めたいと考えている。
 有機農業に転換する農民が増えることを願っている。
 事実、それは少しずつ広まり始めている。

(農民は)バリの田んぼから獲れるお米は通常、売らないそうだ。
 ほとんどおカネにならないそう・・
 なので、自分の家族用にお米を育てている。

 O氏は何人かに提案した。
 田んぼを畑に変えてオーガニック野菜をつくったら、高く買ってあげ
るよ、と。これに賛同した何人かはいまオーガニック野菜を育てている。
収穫された野菜はO氏が買ってあげている。

 稲の種類もハイブリッド(日本で言うF1)とオリジナル(日本で言
う固定種)がある。しかしインドネシア政府が指定しているハイブリッ
ドがほとんどだ。このお米は化学肥料と農薬を必要とする。かつ4〜5
本の苗を植える。しかも苗と苗の間も狭い。

 一方、固定種のお米は一本の苗を植える。しかも苗と苗の間隔も広い。
こうすることによって、稲は本来のパワーを発揮し、分けつも進む。収
穫量もハイブリッド種に負けない。これを実績で証明できたら、もっと
オーガニック米(固定種)を育てる農民が増えるだろうとO氏は考えて
おり、そのために本氣で米を育てている。しかし一人では手が回らない
のでバリ人を何人か雇っているそう。

 O氏は一ヶ月間米国で稼ぎ、11ヶ月間バリ島で暮らしている。
 一ヶ月間で11か月分の生活費と飛行機代を稼ぐそう。
 バリ島では、そう簡単には稼げない、とのことだ。

*

 O氏の子供さん(男子10歳)はウブドのシュタイナー・スクールに
通っている。ウブドにシュタイナー・スクールがあるのはほんの数日前
に日本人のM氏から聞いていた。O氏はこのシュタイナー・スクールの
拡張を目論んでいる。今日いまから息子さんをクルマで迎えに行くとい
うので便乗させてもらうことになった。願ってもないことだ。

 シュタイナー・スクールに着くと、そこには日本で見たことがある、
あのシュタイナー・スクールの色づかいがあった。なんだか安堵してし
まう。建物もいくつかあって、小学校1〜6年生までの教室がある。写
真でご覧頂いた通り、自然素材の建物でなかなか立派、きれい。

 先生が紙芝居をしてくれた。日本の昔話を紙芝居にすることが多いそ
うだ。ことばは英語。インドネシア語の授業ももちろんある。

 この学校の創始者(女性)も出てきてくださった。短い会話をする。
なんともていねいな対応に感謝。

 もう、O氏は子供たち4人をクルマに乗せて帰らなければならない、
ので、ボクらも帰ることにした。HAI Homestay 付近まで送ってもらっ
た。ありがとう、ありがとう・・

「日本に戻ったら、メールします!」とさようならのあいさつをした。

 おさむは両替〜

 HAI Homestay へ宿泊代金を8泊分、6160円支払った。
 一泊、770円(朝食なし、コーヒーなしでお願いした)
 ベッド二台。
 部屋も広い。
 庭の手入れも行き届いている。
 インドよりも安くて快適。
 しかもウブドの中心部で便利。
 HAI Homestay はお勧めの宿。

(ちなみにインド、マレーシア、バリ島日記の文中の宿の料金表記はす
べて三人分の表記です)

 夕食はバリ・ブッダにて、
 ガーデン・サラダ2個 460円
 ゆうやはナシ・チャンプルー 280円

 ガーデン・サラダのおいしさになおこは感動!

*

 夕食後、オカカルティニへ向かう。
 ワヤンクリッ(バリ島伝統の影絵)を観るために。

 4年前に観られなかった影絵。
 今回は観ることができた。

 音楽ももちろん生演奏。
 ヒトと魔物との激しい戦いシーンもある。

 その影の動きは、本当に激しくて、
 それが影絵であることを忘れるくらいにドキドキさせられた。

 途中に、わずかながら英語も混ぜて、笑いを誘うあたりもエンターテ
イメント性があってなかなかよい。

 こんなにプリミティブな伝統芸能がいまも残り、さらに引き継ぎ手と
なっていくだろう子供たちも多いと聞く。

 日本では伝統芸能を引き継がない子供たちが多いと聞く。
 それは子供がわるいのではない。
 日本の大人がいかんのだ。
 おカネがすべて、とそれをあからさまに体現した生活スタイルをとっ
ているから、子供たちは伝統芸能から離れていってしまうのだろう。

 バリ島には健全な大人と子供の良い関係が残っているのを先日バンリ
でも確認させてもらったばかりだ。

*

 さぁ、明日はいよいよ日本に帰る日だ。



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