last update 20.October.2006
パソコンやインターネットが普及するとペーパーレスの時代に近づく だろう、という一部の予想はどうやら大きくはずれたようだ。相変わら ずコピー紙の消費量は増える一方。さらにパソコンの How to 本が売れ るんだか売れないんだか知らないが、毎日、山のように出版されるもん だからそういうパソコン本に使われる紙の消費量もうなぎ登り。 ボクはなるべく紙を使わないように心がけてはいるけれど、それでも 印刷(print out) することは、もちろんある。ここで重要なのが「紙」 選びだ。ご存知のように「紙」は「木」からできている。「カミ」と発 音するからには「神」とも友だちなのかもしれない。「木」は「キ」と 発音するからには「氣」と友だちなのかもしれない。 まぁ、真偽はともかく「木」は大事なものである。なぜなら「木」は 昼間、二酸化炭素を吸収し酸素を生み出してくれる。人間等、哺乳類の 呼吸は、酸素を吸って二酸化炭素を排出するものだからちょうど逆であ る。人間がコピー機のコピー用紙の補充のためにいまのペースで森林伐 採を続けるなら、やがて間違いなく地球上に木は一本もなくなり、氣づ いたときには酸素を生み出してくれる木がなくて、さぞ人間は困るのだ ろう。 <低白色再生紙を買ってみよう!> コクヨの低白色再生紙(古紙100%)を買った。ずばり1207円 (500枚)である。古紙が何%か含まれているコピー紙だったらもう 少し安いだろう。一方、お馴染みのバージンパルプからつくったコピー 紙(PPC用紙)は300円(同じく500枚)だ。木を切り倒し、漂 白したまっさらの紙の方が古紙よりもはるかに安いって、いったいどう いうこと? 木を切り倒す→バージンパルプ→PPC用紙、の工程は大規模工場で 量産できる体制が整っているから300円で出荷できる。 一方、ダンボール・新聞等の古紙→再生紙のPPC用紙、の工程は量 産できる体制になっていないから1200円もする。(追記)getplus で、420 円です!5束まとめ買いしました。送料:700 円 (2006.10.20) これだけの違いだ。 だから、企業も個人もみなが再生紙を買うようになれば、やがて再生 紙の生産においても量産体制が整い、古紙のリサイクルがうまく回り始 めるはずだ。ぜひ、そうなってほしい。また安価なPPC用紙は漂白の ために化学物質を使っているので地下水・河川及び海洋を汚染している ことも見逃せない。(魚が好きなあなた、人ごとではないでしょう) 500枚の紙のために1200円、出せるか、ここに子供たちの未来 がかかっていると思えば安いもんだと思いませんか。一枚あたり2.4 円。また、こういうふうにも思う。一枚あたり2円の価値も持たない内 容ならば印刷する価値もないのでは?と。なまじ一枚あたり1円以下の PPC用紙など使い慣れているから、森林伐採が止まらないのではない かとも思う。 ボクは人一倍、紙には思い入れがある。子供の頃、絵を描くのが大好 きだった。小学生になり、文字を書けるようになったときの歓びも忘れ られない。高校生になり、難しい数学を一歩一歩理論だてて証明してい った過程でも紙は友だちだった。そして大人になったいま、紙はアイデ ィア製造機になっている。パソコンを使う時代にはなったものの、アイ ディアを出すときは「紙と鉛筆」でないと、なぜかいいアイディアは生 まれてこない。 この文章を読まれて、あなたが1200円、出して再生紙を買ってみ よう!という氣になってくれたらとってもとってもうれしい。 少しだけ茶色っぽいこの紙、なぜか高級感があります。 風格がある。 いままでも、また、これからも、紙はずっと友だち。 紙は木からできている。 木は、太陽と水と土と空氣が育てたんだね。 一枚の紙に「そよ風」が見えないだろうか。 2005. 5. 4 ふじかわ おさむ at 南荻窪