<世界中の国々の中で特におもしろいのは、ドイツ・フランス・イタリア、でしょ?>





 27 August 2014

 世界中の国々の中で特におもしろいのは、ドイツ・フラ
ンス・イタリア、でしょ?

 比較文化論を展開しようと思ったのに、ついつい大好き
なクルマの話が八割を超えてしまいました(笑)しかしな
がら、男女論などもあれこれ書きましたので、お時間のあ
るときにでもご笑覧くださいませ。

 自動車雑誌NAVI。これを10年間熟読したこと。と
同時に「クルマの設計思想(コンセプト)」と「実際に運
転したときに感じるフィーリング」のふたつから、各国の
国民性をとらえた、それがぼくのクルマ人生なんですね。

*

 ドイツは機械モノが得意。マシン。クルマを代表とする
機械モノをつくらせたら世界一だろう。二位はニッポン。
三位はアメリカかフランスあたりだろう。

 ドイツのクルマはすごい。まずドアが重い。これだけで
も驚く。(しかし最近の日本車の中にもドイツ車並みにド
アが重い車種もあります)そして直進安定性。コーナーリ
ング。ブレーキ。みなさんはドイツ車に乗ったことがあり
ますか。一度、運転してみればわかります。思わず、これ
が正しい!と叫んでしまうほど(笑)

 メルツェデスに比べるとBMWはコンサバティブ(保守
的)なんですね。(知ってました?)ぼくは逆かと思って
いました。メルツェデスはヒト(運転手)を信じない。ヒ
トはミスをするもの。だからステアリングにも、ブレーキ
にもアクセルにも「遊び」が多い。急ハンドルも急発進も
できないようになっている。かしこい!

 一方、BMWは違う。Fun to drive. 人生は短いのだ。
運転は楽しむもの。と、はっきり打ち出した設計をしてい
る。実際に両者(車)を乗り比べてみると、同じドイツ人
の設計でここまで違うのか!と稲妻が脳裏に走るくらい感
銘を受けます。

 だから、メルツェデス好きはメルツェデスを。BMW好
きはBMWを迷わず選びます。どちらの設計思想が正しい
なんてないんですね。ほんとうに個々人の「好み」で選ぶ
しかないんです。とてもシンプルでかんたんなことなんで
す。

 BMW 325i は一時期保有していました。また、BMW 320i 
は大学の恩師の運転手をしていたことがあります。どちら
のクルマでもよく遠出していました。325i のエンジンの
魅力は、生き物のような鼓動です。回すと絹のようにシュ
ーンを回る。ハンドリングも安定していてかつ楽しいセッ
ティングでした。朝方の常磐高速で、160km/h くらいの速
度で二車線全部を使って何度も何度もコーナーリングしま
した。ハッとするようなときにもしっかり反応してくれる
足回りでした。

 メルツェデス・ベンツは大学生のときに陸送のバイトを
していたので、当時のベンツはたぶん全車種乗っています。
190E, 260E, 320E, 560SEL などです。中でも、320E には
たまげました。豪雨の東北道を北上。わだちが深くて、非
常に危険な状態。水たまりが河になっているのです。そこ
を 140km/h くらいで超安定して走ることができました。
ハンドルへのインフォメーションが途切れることがなかっ
た。それに一本ワイパー!二本ワイパーよりも拭き取れる
面積が多い。それに力強い動き。(まさにゲルマン民族の
設計といった感じ)視界がクリアでした。

 メルツェデス・ベンツ 560SEL で首都高にのったときの
こと。まず、車幅が大きい。ハンドルも大きい。で、ハン
ドルの遊びが大きい。よって自然に(笑)横柄な(えらそ
うな)運転になってしまいました。そこのけ、そこのけお
馬が通るみたいに。いや〜、メルツェデス・ベンツ 
560SEL ってえらそうに車線変更しているのをよく見かけ
ていましたが、あれはクルマのハンドリングのセッティン
グがヒト(運転手)をも変えてしまうからなんですね。ほ
んとうに自分のえらそうな運転が数分間、なおらず、クル
マの中で苦笑しておりました。さらにコーナーリングが安
定しているので、そういう大味なハンドルのきり方をして
も大丈夫、ははは、おもしれ〜、みたいになっちゃうので
す(笑)

 ポルシェ944も運転しました。ちょうど修理が完了し
た944で、東京から宇都宮まで走りました。高速を降り
てから、オーナーの家までが遠くてだいぶ迷いました。け
ど迷ってしまうのがうれしかった。優しいオーナーだった
ので最寄り駅まで送ってくれることになり、今度は助手席
(右側)に座りました。さすがオーナー、飛ばす、飛ばす。
ハンドリングもブレーキングもシフト・チェンジもハンパ
じゃなくうまいです。あぁ、こうやってポルシェを楽しむ
のか、とわかりました(笑)

 シフト・チェンジがかっちりしているんです。ほんとう
に気持ちがいい!スパッ、スパッと入る。体育会系なんで
す。こちらが筋肉を(腕を)鍛えてなかったら、まったく
拒絶されちゃうんです。けど、こちらが鍛錬してあったら、
まるで彼女のように気持ちよく応えてくれるんです。そう
いう対話と反応がうれしいんですね!なんともぜいたくな
時間の過ごし方となるわけです。けど、ポルシェ944を
将来買ってもいいかな、とは思いませんでしたね。ぼくは
プジョー205GTI(フランス車)にあこがれていたのです。

*

 フランスというのはつくづく不思議な国です。まず、言
語から見てみましょう。スペイン語、イタリア語、フラン
ス語が、ラテン系の三姉妹です。

 スペインはフラメンコ!とオリーブオイル!イタリアは
芸術から工業製品まで(フランスと同じく)なんでもそろ
っているけど、あえてひとつ、ふたつあげるなら衣服(フ
ァッション)とスローフード(イタリア料理!)かな。け
ど、イタリアの工業製品はちと弱い(笑)。一方、フラン
スにはエア・バス(飛行機)がある。すごい。芸術も料理
ももちろん。けど、今回はクルマ、すなわちフランス車に
ついてお話したいので、そうさせてくださいね。

 上にあげたラテン民族の中で、世界に通用する(信頼性
も含めて)クルマをつくっているのはフランスだけでしょ
う。(イタリアについては後述します)ぼくはこのように
思います。ラテン!なのに、クルマという工業製品をつく
れるって、どーいうこと?と。人生をとことん楽しみたい
というラテンの熱い血が流れているブラジル・エクアドル
・アルゼンチン・スペイン(実は国内向け車種あり)など
ではクルマはほとんどつくってない、もしくは輸出ははず
かしくて(信頼性が低すぎて)できない国々がほとんどで
す。

 フランスは地理的にイギリスが近い(割と仲もいいよう
です)宿敵ドイツはとなりだ(いや、となりだから宿敵と
なったのだ)。戦争にも勝ちたいし、特にドイツという工
業大国に感化されちゃったのではないかとにらんでいます。
しかし、クルマの信頼性(壊れにくいかどうか)はドイツ
に勝てない。だって、ラテン民族がゲルマン民族に勝てる
わけがないじゃん(笑)それでも最近のフランス車は格段
に信頼性が上がってきました。

 ドイツ車よりも機械としての信頼性が低いフランス車は
勝ち目がないのでしょうか・・?(答え)ぜんぜん、そん
なことはありません。ちょっとくらい壊れやすくたって、
ぜんぜんいいよ、と言わせるだけの余りある魅力をフラン
ス車はもっています。ほら、にんげんだって(彼女だって
)そうでしょ?ちょっとくらい欠点があっても、ぜーんぜ
ん許せてしまうほど魅力があるヒト、いますよね。だから
結婚したんでしょ?だから反対に結婚相手として選んでも
らったんでしょ。だから浮気しないんだよ、オレ。だから
今日まで浮気しないでいてくれたんだよ、嫁さん、って思
わない?話があらぬ方向へいってしまいそうなのでこの辺
で(笑)

 1990年代のフランス車の代表(勝手に決めました(
笑)プジョー205GTI。このクルマのエンジンは、SOHCなの
に、上へ行けば行くほど(高回転の意)ふけるのです!こ
わい、というか、ドイツ車が協奏曲(たとえばラフマニノ
フピアノ協奏曲第2番)ならこちらは狂想曲(たとえばガ
ーシュインのラプソディ・イン・ブルー)なんですね。運
転しておもしろい、やみつきになるクルマをつくりたかっ
たプジョーのエンジニアの頭は少し狂っていたのでしょう。
市販車には搭載してはいけない、そういうエンジンのセッ
ティングを行ったんですね(笑)。そういうクルマを販売
してもいいよ、とプジョーの社長からGOサインが出る。
ここがラテン民族、フランスの良いところです。

 プジョー205GTIで中央高速の長い右コーナーをぐいぐい
3速は6500回転を振り切って、そのままスコーンと4
速、ままよフル・スロットルでのぼっているとき、あぁ、
なんていいエンジンなんだ、と惚れぼれするのと同時に、
人生は楽しまなくてはならない、というメッセージを受け
取ったのでした。このようにクルマの運転を楽しむのと同
じように、また人生を楽しまなくてはならない、と。その
ためのあらゆる努力、決断、行動を惜しむな、と。

 これはフランスのクルマだったから、ここまでにんげん
の感性と感受性に訴えたのだと思います。(これと同じ芸
当ができるのはフランス車の他にはイタリア車だけでしょ
う。あ、もちろん日本車の一部、英国車の一部、スウェー
デン車の一部、そしてドイツ車の一部はすばらしいです)

 プジョー205GTIのエンジン・ルームは煩雑です。整理整
頓できてないんですね。エンジンをまず収めて、他の部品
をテキトーに収めたらこうなった、みたいな感じです。な
のでメンテナンス性がわるい。クルマっていうのはいろい
ろな部品を交換しなくちゃいけないのに、いちいちにんげ
ん(作業員)の手が入らない(笑)

 フランスという国をぼくはこう表現できると思っていま
す。「魅力ある工業製品をつくれる国」と。特にクルマと
いう名の工業製品はにんげんの感性に訴える部分(エンジ
ン音とか、回転感とか、ハンドリングとか、ブレーキ・フ
ィールとか)が多いので特殊なのかもしれませんが、たぶ
ん他の工業製品にも、キッチン用品とか、良いものがある
と思います。(いくつか愛用しています)一方、フランス
は電気製品の信頼性はそれほど高くないです。クルマの電
気系統も昔はよくこわれました。けどそれも、ラテンです
から、当然ですね。許してあげましょう(笑)

 他にフランスと言えば、絵画、彫刻、オペラ、ミュージ
カル、演劇(芝居)、映画、クラシック音楽、Jazz, ファ
ッション(衣服)、革製品(バッグ)、自転車(ロード・
レース)、農業自給率100%、観光産業などがあり、そ
して前述のクルマ産業、航空機産業(エア・バス)、それ
に、原発産業(国内50基)、さらに兵器産業もあり、ま
た核ミサイルも保持しています。そうそう、植民地支配も
やってます。

 フランス料理の先輩はイタリア料理なので、ぼくは、素
材を活かしたイタリア料理に軍配を上げます。また、フラ
ンス・ワインよりもイタリア・スペイン・ワインの方がた
いていおいしいですね。それにフランスの原発は海ではな
く大河で冷却していますから、ワインのぶどうにも予期せ
ぬものが含まれているかもしれません。

 それはともかく、なんでもあるフランス(黒人も多く受
け入れていますね)、前述の多くの分野で一流なのは立派
です。しかしフランス人はプライドが高い。フランス人は
たいてい英語が話せますが、英語で話しかけても、必要最
低限の答えしか返ってきません。より深い友だちになるた
めにはフランス語が必須のようです。

 ぼくは学生の頃、Paris へ行って、美術館めぐりをして
きました。たったひとつの美術館を見るのに、一日あって
も足りない、そのくらいの規模です。特にオルセー美術館
が好きになりました。

 結婚後に南仏ニースへ行きました。(1999年)イタリア
・モナコが近いですからピッツァ文化がふつうに入ってき
ています。(すべて石窯)それに南仏のワインは特別。お
いしかったです。二両編成の鉄道に乗ってアントルヴォー
へも足を伸ばしました。良い思い出です。

 国際競争力のある工業製品(クルマ・旅客機)をつくれ
て、魅力を加味できて、それでいてラテン。芸術の国、フ
ランス。世界広しと言えども、なかなかない、ユニークな
国であるのは間違いないでしょう。ぼく自身20歳〜30
歳頃までフランス映画ばかり観ていましたから、好きなん
でしょうね、フランスが。

*

 ラテン民族が楽天的過ぎて似合わない(笑)クルマづく
りを(国際競争力をもっているという意味で)成功させて
いる国はふたつしかありません。それは前述のフランスと
イタリア。

 イタリアという国はフランスよりもさらにいっそうラテ
ン的です。ラテンの血が濃いのでしょう。(さらに濃くす
るとスペインやブラジルのようになります)なのに、信頼
性が求められる工業製品(クルマ)の業界にしっかり生き
残っています。

 いや、彼らは生き残りたいからやってる(仕事している
)わけじゃありません。やりたいからやっているだけでし
ょう。イタリア人が人生の中で大切にしていることは三つ
しかありません。「食べること、遊ぶこと、恋すること」
この三つ、いいと思いません?ぼくは大好きです。イタリ
ア人。

 上の三つにクルマづくりも仕事することも入っていませ
ん。なのになぜイタリア人はクルマづくりをやっているの
か。それは「遊び」だからでしょう。証拠をお見せしまし
ょう。フェラーリ、マセラティ、アルファロメオ、ランボ
ルギーニ、ランチャ(デルタHFインテグラーレに敬意を
表して)これらはすべてスポーツカー・メーカーの名前で
す。しかもすべて一流。(一方、ふつうの日常に乗るクル
マをつくっているのはフィアット、一社でしょう)

 イタリアの自動車産業はそれほど大きくありません。な
のになぜスポーツカー・メーカーばかり5社もあるのでし
ょう?もう一度言います。クルマづくりは「遊び」だから
です。

 さて、世界には何社くらいスポーツカー・メーカーがあ
るのでしょうか。(意外に少ないんですヨ)まず、世界一
のスポーツカー・メーカーが二社あります。(妙な言い方
ですが、)それはフェラーリ(イタリア)とポルシェ(ド
イツ)です。ラテンとゲルマン、ですね。どうしたフラン
ス!? はい、ルノーがときどきスポーツカーをつくって
いますが魅力薄です。しかしルノー・エンジンはF1参戦
ですばらしい実績を残しています。また、パリ・ダカなど
のラリーでプジョーはすばらしい実績を残しています。と
いうことで、話をフェラーリ(イタリア)とポルシェ(ド
イツ)に戻します。

 フェラーリ(イタリア)とポルシェ(ドイツ)を比べた
らどちらに魅力があるでしょうか。それはヒトそれぞれ、
好きずきなんです。どっちが正しいとか、どっちがすごい
とか、高いとか、速いとか、格好いいとか、モテルとか、
なにもありません(笑)壊れない(機械として信頼性が高
い)のはポルシェですね。けど、ぼくが好きなのはだんぜ
んフェラーリです。

 ハッと息を呑む美しいデザインはとても女性的なのに、
そのエンジン音はレーシング・カーの音ですから男性的。
その両性を得て、シンガポールの街中を爆音で走る華麗な
フェラーリを駆るのが女性で、助手席に収まっているのが
口数の少なそうな男性だったりすると、しばし、その真っ
赤なフェラーリの後ろ姿が完全に視界から遠ざかって消え
てしまうまで見送ってしまいます。

 東京・恵比寿にて開催されたフェラーリのエンジンを積
んだランチャ・テーマ8.32の試乗会に出かけたことがあり
ます。ちょっとアクセルを踏みすぎて(笑)同乗したラン
チャの販売員から怒鳴られっ放しでしたが、当時からこわ
いものがなかったぼくは五分間の試乗を楽しみました。

 三重県の鈴鹿サーキットに故アイルトン・セナとアラン
・プロストが駆るホンダ(6気筒ターボ・エンジン)のF
1(ルノー・ホンダ)を二年連続で観戦しました。そのと
きにフェラーリ(12気筒エンジン)の爆音を聞いたので
す。ひときわ甲高い音でした。(フェラーリ・ミュージッ
クと言われるゆえんです)ホンダ以外は10気筒でしたか
ら、音が違う(低い)のです。F1エンジンは市販車のエ
ンジンとは別モノなのですから設計も自由です。なのに、
どうしても12気筒でやってみたいイタリア人。その年は
ホンダには負けたもののフェラーリも二位の実績を残して
いましたからさすがとしか言いようがありません。

 ボクが好きなフェラーリの市販車は、1980〜90年代のモ
ノです。328GTB/GTS, 348GTS あたりが美しいですね。値
段も高価ではなく、1480万円くらいでした。中古なら800
万円くらいのものもあり、がんばれば買えるかも、と何度
も夢想したことを覚えています。けど何度も半ば本気で夢
想したのはランチャ(デルタHFインテグラーレ)でした
ね。新車で445万円でした。しかし Car Graphicsで毎月、
長期試乗レポートを読んでいたらとにかく壊れるので(笑
)維持ができないかな〜と考え、やがて(二年後)あきら
めモードになりました(笑)

 ポルシェの魅力はさきほど書きましたね。ゲルマン民族
が考えた熱い、楽しむためのスポーツカーですからよくで
きているに決まっています。信頼性も高いから毎日乗れる。
裏切られない。(彼女には裏切られても、)ほんとうにす
ばらしいと思います。けどそれは理屈だし、理詰めなんで
すね。理論ではそうだ、と。

 フェラーリにはあやしい輝きがあります。何度見てもわ
からないそういうボディ・ラインがあります。まるで女性
のようにうっとり見とれてしまうようなボディ。一台一台、
イタリアの職人の手で叩き出されたボディです。とても美
しい仕上がりです。イタリア人は妥協しません。一番美し
いラインを叩き出します。エンジンも美しい。パワーもき
れいに出てくれる。官能的なんですね。信頼性だけはドイ
ツにはかなわない。けど、信頼性を追う時間もないのでし
ょう。より官能的、魅力的なスポーツカーを生み出すには、
信頼性を追及している暇はない、ということをイタリア人
はからだでよく知っているんだと思います。パッションの
国です。

 ぼくが大好きな映画「紅の豚」(宮崎駿)の中に登場す
る主人公が駆る「紅色の戦闘機」。宮崎駿さんはこの時代
のイタリアの木製モノコックの美しいデザインにほれてい
るんです。これは著書(まんが)「雑想ノート」に記載が
ありました。ちなみにボクはこの「雑想ノート」が大好き
!過去ににんげんが戦争にどれだけ情熱をつぎ込んだかが
わかる本です。アホらしいほどの情熱。読後(ひと戦い終
わった心持になるせいか)平和を想うように自然になれま
す。(そうそうまんがと言えばきくちゆみさんのチームが
翻訳した「戦争中毒」もぜひ!米国の本当の歴史を知らな
いとね。あぁ、教科書として使ってほしかったな)

 イタリア人はたぶん世界一、運転がうまいです。一般人
が(オバチャンも)二車線を使って、コーナーでごく自然
にアウト・イン・アウトしています。みんな飛ばしている
んだけど安全なんですね。円滑に交通が流れており、感動
しました。

 いえ、北海道在住のおばちゃんたちも、雪道で後輪がす
べると、自然に逆ハン切って、ドリフトしているそうだか
ら、こちらも上級編です。(いまは四駆の軽が増えたので、
運転技術は落ちているかもしれません)

 イタリアへは学生時にミラノ・フィレンツェ・ローマ・
バティカン市国を旅しました。美術館ばかり見ていました。
帰国の日、ローマの街中からバスに乗ってレオナルド・ダ
ヴィンチ空港へ向かうとき、そのフィアットのオンボロ・
バスを駆るイタリア人の運転手。もー、飛ばす、飛ばす、
高速で追い越し車線を何度も使います。追い越す前に、加
速するために、円滑なシフト・ダウン(4速から3速に落
とすなら、その中間、すなわちニュートラルでバーーンと
ふかしてから3速に入れて、クラッチ・ミートする)もお
てのもの。バスなのに、運転そのものを心から楽しんでい
る。バスのエンジンを限界まで回す。フィアットのバス、
よく走るな、いい音だな、と思いました。

 他にイタリアと言えば、絵画、彫刻、オペラ、映画、ク
ラシック音楽、Jazz(少ないけどあります)、 ファッシ
ョン(衣服)、革製品(バッグ、くつなど)、自転車(ロ
ード・レース)、農業自給率100%ではないが高い、観
光産業などがあり、そして前述のクルマ産業、変わったと
ころでは、キャリア向け無線通信機(ドイツ・ジーメンス
はイタリアにFWAの工場をもっていました)、そうそう、
2011年6月、イタリアは原発を一切やめましたネ。

 イタリアはいつも経済危機(笑)治安もよくない。政治
もまずい。しかし先日当選した史上最年少の首相に期待し
ています。

 北イタリアはパン(小麦粉)、チーズ、肉の文化。一方、
南イタリアは米と野菜の文化です。ぼくは南イタリアが好
きですが、北イタリアのスロー・フードもぜひもう一度試
してみたいと思っています。イタリア・ワインも大好きで
す。イタリアに学ぶ医食同源 横山淳一 中公文庫。お勧
めです。

 ぼくは生き方も、パスタもピッツァもワインも、クルマ
もぜーんぶ含めてイタリア・ファンです。

*

 ドイツは寒い。昨年はマイナス40度を記録。寒いから
(環境が厳しいから)、ヒトは頭を使い、あらゆる困難を
克服し、結果的に、機械は優秀。環境都市フライブルグを
筆頭に良い国になりました。原発も徐々に減らしていくこ
とになった。政治もしっかりしているし、治安も良い。

 地理的には、ベルギー、オランダ、フランス、ルクセン
ブルグ、スイス、チェコ、ポーランド、デンマーク、スウ
ェーデンが近いので、一時的に住んでみても楽しいと思い
ます。

 他にドイツと言えば、クラシック音楽、Jazz, 電気製品、
工業製品(ナイフなど)、革靴、かばんなど手作り品、(
農業自給率は低い)、観光産業などがあり、そして前述の
クルマ産業、さらに兵器産業もあります。核ミサイルはも
っていません。(第二次世界大戦の敗戦国なので持たせて
もらえないんです)

 ドイツ料理と言えば、パン、ソーセージ、豚肉、鶏肉、
コールスロー、じゃがいも、ビールですね。どれもおいし
いです。特に真面目な、昔ながらの製法を守っているパン
屋もあるので探してみるといいでしょう。

*

 ドイツへはシーメンス(東京・五反田勤務)時代に二度
訪れました。一度目はビールの本場ミュンヘン。二度目は
ベルリンとミュンヘンでした。絵画もクラシックも鑑賞で
きて、また、ドイツ人の社内の友だちにも街中のお祭りを
案内してもらって、レストランにも入って、とても良い思
い出です。

 ドイツ人はきちんとしているヒトが多いので、とても好
感をもっています。また、美しい英語を話すヒトが多いの
で(かつ、基本的な文法しか出てこないので)ぼくらにと
って最高の英語の先生でもあります。やはり、ドイツも好
きです。

 フランスは南仏がいいかな〜。イタリアへももう一度、
行ってみたい。

 みなさんは、どの国が好きになりましたか。
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