<青森県 資源エネルギー課 御中>

last update 27.December.2004

 青森県商工観光労働部資源エネルギー課 エネルギー担当者様

 青森県のリンゴを毎年購入しております。本当においしいです。ありがとうございます。

 さて、六ヶ所再処理工場の試験が始まってしまい残念な氣持ちでいっぱいです。もし本
格稼動が始まりますと、通常の原発が放つ一年分の放射能を、たった一日で日常的に放出
するそうです。放射能にはいろんな種類があります。クリプトン、トリチウム、炭素14、
セシウム、ヨウ素129、プルトニウムなどです。簡単に申しますと、白血病などのガン
にかかりやすくなります。特に胎児や子供たちが犠牲になります。農作物の汚染も心配で
す。

 再処理工場はフランスのラアーグやイギリスのセラフィールドにもあります。セラフィ
ールドでは小児白血病の発生率が全国平均の10倍にもなっています。(どちらも六ヶ所
村の施設より規模が小さいのです)上のたとえばクリプトン(放射性ガス)の六ヶ所再処
理工場の一年間の放出量はチェルノブイリ原発事故の10倍にものぼります。(これは日
本原燃の申請値です)

 もし稼動が始まれば、東北地方はもとより関東、関西、遠く九州まで汚染は広まります。
最悪の事故を起こした場合、原発1000基分の放射性物質をまき散らすことになるそうです。
 核廃棄物の再処理は、核先進国であったドイツでさえ、度重なる事故によりあきらめた
核の技術です。(「ドイツの森番たち」広瀬隆 集英社)

 再処理工場で取り出されたプルトニウムは、ウランと混ぜて、ウラン・プルトニウム混
合化合物(MOX)燃料として使用するとされていますが、MOX燃料が使用される目処
もたっていません。再処理には50兆円ものコストがかかると言われており、その国民負
担の問題が、最近新聞でも大きく取り上げられています。核廃棄物の処理方法は直接処分
がコスト的に妥当である、というのはいまでは世界の常識になっています。ドイツやアメ
リカの大学でも発表されており、新聞でも報道されています。

 試験が行われてしまうと、たとえ工場の本格操業が永久回避されたとしても、膨大な放
射性物質のゴミが残ってしまいます。この核廃棄物も我々の子孫が何万年も管理しなけれ
ばなりません。繰り返しますが、もし本格操業が始まりますと、通常の原発が放つ一年分
の放射能(放射性のガス)を、たった一日で日常的に放出します。大気も海洋も汚染され
るでしょう。 マグロ、イカ、ホタテ、ナマコ、そしてりんご、米、長芋、等々、すべて
汚染されてしまいます。

 工場の配管の長さは総計1500kmに及びます。溶接箇所は40万箇所以上あります。
そのうちのどこか一ヶ所でも漏れてはなりません。元原発エンジニアの菊地洋一さんのお
話。以前六ヶ所村に行ったとき、二十歳にも満たないように見える少年から「これ、ぜっ
たい事故るよ」と言われたそうです。「どうして?」と訊くと、「だっておれが溶接した
んだもん」とのことでした。 そのとおりで、その後不正溶接が300箇所以上も発見され
ています。現在、溶接工が不足しているそうで、その状況下でかなりひどい工事が行われ
たのだと思います。

 青森県知事が稼動を認めなければ、この工場は稼動しません。わたくしは青森県知事に
手紙を郵送しました。わたしたちのために、子供たちのために。なにか情報がございまし
たら、お教えください。よろしくお願い致します。

藤川 修(ふじかわ おさむ)東京都杉並区在住
tel. & fax. 03-3335-1378
http://homepage3.nifty.com/badi/



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