今回はエコビレッジのメリットと、エコビレッジ構想を推進していく
にあたりぶつかるであろう問題点についてお話しましょう。
ちょいと長文(^^;なので、お時間のあるときに、どうか最後までお付
き合いくださいませ。
前回、下記(二行)のように書きました。
ふだんの何氣ない日常生活が生き生きして輝いていれば、イコール、
それが幸せというものではないでしょうか。
いかがでしょうか。
言うは易し、行うは難し、かな。(^^;
さて、さっそく本題に入りましょう♪
<エコビレッジのメリット>
たくさんありますねっ!
1.役割分担できる。
2.助け合いができる。
3.それぞれの特技を生かせる。
4.交流できる。
5.スペシャリストを目指せる。
6.子供の教育によい。
7.物品の購入時にマスメリットが得られる。
ひとつずついきましょう♪
1.役割分担できる。
衣食住と言いますね。
・ボクは和棉を育てるので、あなたは糸を紡いで、オーガニック・コッ
トンの可愛い服をはた織りで織ってね、とか。
・ボクは野菜と米と雑穀を育てるから、あなたは料理してね、とか。
そういう役割分担ができますね。
2.助け合いができる。
1.に似ています。
家を建てるにも、大きな柱は一人ではとても運べません。
しかし二人以上なら運べる。
家を建てるには在来工法を知っている大工さんが一人いれば十分。
あとは男手が三人〜四人いれば家は建ちます。
家を建てるのは意外に難しくないそう。
cf. 「百万円の家づくり」自分で作る木の棲家/小笠原昌憲 自然食通信社
cf. 廃材王国 長谷川豊 淡交社 1999/08出版 ISBN:4473020444
3.それぞれの特技を生かせる。
これも1.に似ています。
生きていくのはたいへん。
けども、みな、それぞれ特技を持っているものです。
その特技を生かす。
それらがコミュニティを活性化していくことに繋がるでしょう。
4.交流できる。
ヒトはなかなか一人では生きていけません。
ヒト(他人・知人・友人・親友など)が近くに(身近に)いることが、
即ち刺激になります。切磋琢磨ということばがあります。ま、競争しな
くてもいいけれど(笑)お互いに尊敬しあったり、教えあったりするこ
とによって、お互いが成長できるでしょう。これこそがコミュニティの
メリットです。
−脱線(笑)−
洋平くんから聞いた話によると、ある朝、知ってる農家のおじさん(
長年、一人暮らし)に「おはようございます」とあいさつしたところ、
あいさつが返ってこなかったそうです。(笑)なんだろう?と思ったけ
ど、話してみたら、なんとそのおじさんは「あいさつ」自体を忘れてし
まっていたんです。(笑)みなさん、わかります?この感覚。ヒトって、
こんなもんです。やっぱり友人ってありがたいね。
5.スペシャリストを目指せる。
これは1.と3.に似ています。
スペシャリストを日本語訳すると「名人・達人」でしょう。
それぞれの特技をさらに一層磨くことにより「名人・達人」になれる
んですね。ま、ニ、三年で達人になれるわけではありませんから(笑)
15年計画くらいでちょうどいいでしょう。野菜づくりでも、料理でも、
家づくりでも、はた織りでも、その道を極めよう、という向上心さへあ
れば結果はついてきます。(^^
6.子供の教育によい。
子供は自然の中で育てる方がよい、とはよく聞くことばです。
緑があり、小川があり、空気がよく〜、草のにおい。
そんな環境で子供たちに、のびのび育ってほしい。
夏はクワガタをつかまえ、秋にはトンボ。
朝日を見て、満月を楽しむ。大人もうれしい。風流だなぁ
最近、サラリーマン(会社員)が増えました。
就業人口のなんと70%がサラリーマンなんだそうです。
「いってらっしゃ〜い」と朝、見送ったお父さんは、
「ただいま〜」と夜、帰宅するまで、その仕事をする姿を子供たちに見
せることはありません。
子供はお父さんがどんな仕事をしているのか知らずに、やがて18歳
になります。
もし、エコビレッジなどで、お父さんが農作業する姿や家を建てる姿、
はたまた梅干をていねいにひっくり返していく姿を子供たちに見せるこ
とができたらどんなにかいいでしょう!
お父さんの仕事をする「背中」を見て子供は育つのではないでしょう
か。子育ては、お母さんとお父さんの二人でするものでしょう。
環境がよく、お父さんが身近にいる、それは子供の教育にもプラスに
違いありませんね。
7.物品の購入時にマスメリットが得られる。
現代の貨幣経済が簡単に終焉を迎えることもないでしょう。
しばらくは、おカネでモノを買わなければならない場面も多いと思い
ます。
例えば家を建てるにしても、古民家を取り壊した「廃材」を多用した
いとは思っていますが、なかなか「廃材」だけでは家は建てられません。
国産(和歌山産など)の材木も必要ですね。しかも長期・自然乾燥さ
れ、製材された木材ともなれば、高価な買い物となります。
しかしながら、仮に25棟、建てる計画があれば、初めからマスメリ
ットを得られるケースもあります。(経済の原則なんですね)コミュニ
ティとして大きな買い物をするというのは、いいモノ(国産材等)を安
く買えるという点でメリットとなります。
*
<エコビレッジ構想を推進していくにあたりぶつかるであろう問題点>
1.協力するのが嫌だなぁ・・というヒト
っていますよね。(^^;
そういうヒトは、むずかしいかもしれません。
徐々にご自分の「協力が嫌い」という性格を治そうというのなら別で
すけども。
(例)核家族の問題。
核家族は戦後日本人に受け入れられ、広がりましたね。
けども〜
核家族って、わがままな生活を満喫できるってことでは?
嫁姑問題も起こらないし〜
みんな(はい、ボクも含めて(^^;〜わがままに生きたいということの
表れが「核家族」なんではないでしょうか。
核家族(家族四人とか)のご主人がサラリーマンである場合、月給(
固定給)がありますね。
固定給(つまりおカネ)があれば、食べ物、着る物など買えますし、
趣味に費やすこともできます。
分かりやすく言えば、固定給さえあればたいていのことは可能ですか
ら、従って、隣近所の人々と協力し合い、仲良くする必要はありません。
これがまさしく現代の都会がかかえる問題であり、家庭の不和がきっ
かけで起こるとんでもない、悲しい事件が勃発するまで、隣近所のヒト
がお隣さんの異変にまったく氣づかないことがあるのは、近所同士が協
力し合わなければならないことはいまや何ひとつとしてなく、あいさつ
すらろくにしないことが多いからでしょう。
家族だけが仲良くしていれば(これさえできない家庭もあるようです
が、)自分の親や隣近所と仲良くする必要はなく、好き勝手にわがまま
に生きられるというのが現代の冷たい側面(メリットか)なのですから、
ここで突然「協力し合う」のがエコビレッジに住まう者の基本スタンス
です、なんて言われても面食らう方が多いのではないでしょうか。
この点を理解してもらえるかどうか、ここが難関です。
(ここ、理解できないヒトはどうかなぁ・・)
(あ、ここ、重く受け止めないでくださいね)(^^
2.ヒトづき合いの偏り
これも仕方ないですね〜(^^
ボクはあのヒトのこと、結構好きやねんけど、あっちのヒトはなぁ、
とか。
仲良しグループって、どうしてもできちゃう。
リーダー格が二人、ときに三人生れて〜
派閥が、2〜3グループできちゃうとそれらの調整がたいへん。
ま、健全な話し合いの場さへあれば問題ないのでしょう。
ヒト、人間関係って、人間関係論とかいう学問もあるほどに、ムツカ
シイようなので、あまり喧喧諤諤やり合わないで、やんわり話し合える
雰囲氣をつくっていけたらいいんちゃう?と思います。
*
今回はエコビレッジのメリットと、エコビレッジ構想を推進していく
にあたりぶつかるであろう問題点についてお話しました。いかがでした
でしょうか。
1.役割分担できる。
2.助け合いができる。
このあたりが当たり前だけど、大切なことですね。(^^
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写真は7月23日(日)和歌山県内でエコビレッジ候補地の見学会の
ときに撮影した写真です。
ふじかわ おさむ at 和歌山市