<ディーゼルはすばらしい>

last update 9.November.2007


 秋の柔らかい日差し。あたたかい。
 高原を吹き抜ける風。さわやか。(^^

 けど、こんなにいいところ、自然がいっぱいの場所に来るまでに、今
日もクルマのお世話になったんだなぁ・・

 空気を汚して〜ここまで来て、だけど「空気がおいしいね!」という
笑顔。なんか矛盾してるかな・・

 帰りはスーパーでお買い物。たくさんの商品が所狭しと並んでいる。
この商品はどこから来たの?遠くからディーゼル・エンジンのトラック
で運ばれてきたんだね。

 日本経済の大動脈、それはトラックによる流通。そのトラックはディ
ーゼル・エンジンで走っている。ところでみなさん、ディーゼルにどん
なイメージを持っていますか。

 黒煙、PM(粒子状物質)、NOx(窒素酸化物)・・ですか?
 うるさい、振動・・ですか?

 結論を先に言いましょう。

 ディーゼルの諸問題はすでに技術的に解決済みなんです。
 コモンレール方式でね。(^^
 しかもヨーロッパでは自家用車の50%以上がディーゼルエンジンな
んですね。つまり商品としても市場で絶賛中!

 パワーはあるし、燃費はいいし、軽油は安いし、CO2 の排出量も2〜
3割も少ない。

 いまやディーゼルはエコで、長所ばかりでほとんど短所はないんです。
 ご存知でしたか。

 「ディーゼルの国」オーストリアでは 2002 年にシェア 69.6%、フ
ランスは 63.2%、ベルギーが 62.7%、スペインが 57.4%

 いまから5年前のデータです。(古くてすみません)
 現在はもっと増えているでしょう。

*

 ではなぜ、日本ではディーゼル・エンジンのクルマ(乗用車)がほと
んど無くなってしまったのでしょう。

 1993年以降「自動車NOx・PM法」が施行され、旧世代ディーゼル
の締め出しが始まり(←これが法規制)また、1999年の石原都知事
によるペットボトルのパフォーマンス(PM)のイメージが強いんですね。
ですので、日本のユーザーからもメーカーからもディーゼル車に乗りた
い、買いたい、売りたい、という要求は聞こえなくなってしまいました。

 つまり、昔のイメージをいまだに引きずっているんですね。
 ディーゼルは、黒いけむりが出るというイメージ。

 しかし、そんなイメージは捨てましょう♪
 コモンレール方式のディーゼルに短所はないよ。(^^

 コモンレールとは、
 ディーゼル燃料を高圧ポンプで1800気圧に高めて、運転状況に応じて
適量をピストン内に噴射。高圧にすることで燃料を微粒子にして、不完
全燃焼を防ぐことができます。1000分の1秒に数回という精密さで燃料
噴射のタイミングを電子制御し、騒音や振動も低減することができます。

 一方、軽油から脱硫していることもポイントです。

 低硫黄軽油を使用。(硫黄を500ppmから50ppmに)
 以前のディーゼルでは使用出来なかった酸化触媒(PM= 粒子状物質)、
選択還元触媒(NOx= 窒素酸化物)による排ガス浄化が可能に。

 さらに DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)を使用し
ます。

 これで完璧。

*

 日本市場からディーゼル乗用車が締め出されたもうひとつの理由。
 日本の排ガス規制(法律)が不当に!?厳し過ぎるんです。

 2000年規制、新長期規制で基準が強化されて、NOx、NMHC(非メタン
炭化水素)に関しては世界一の厳しさとなっています。

 厳し過ぎるんですね、法律が。

 イメージも法律も人間がつくったものです。だから、変えようと思え
ば変えられるのにぃ〜、日本の政治家も一般人も、のほほんとしていて
〜ディーセルって空気を汚すもんね、ガソリンエンジンの方がましでし
ょ、ハイブリッドもあるし、という誤った知識をいまだに持っているよ
うに見えます。

 と思ったら、2007年06月13日、こんなニュースが流れましたね。

 ホンダ、日本で初めて環境に優しいディーゼルカーを生産へ 2009 年
〜 
 すばらしいことです。

 けれども、石原都知事の知識不足(コモンレールを知らなかったのか
な?)とそれにともなう法規制とみんなのイメージによって、日本では
コモンレール方式のディーゼル車の市場投入が10年以上も遅れてしま
ったことは残念ですね。

 2000億円くらい出して(笑)ロシアから排出権を買うのかな?
 もったいないね。

 石原さん、クルマのこと、よく勉強しようね。
 なぜ、ヨーロッパでディーゼル車(新車)が60%以上もシェアを持
っているのか、考えようね。

*

 みなさん、凝り固まったイメージを持ち続けるのはやめようね。
 イメージでモノを選んだり、考えたり、決めたりするのはやめようね。

*

 トヨタもホンダもマツダも欧州で販売しているディーゼル車はコモン
レール方式です。いいなぁ・・

 各メーカーへのコモンレールの供給はデンソー(DENSO)とBOSCHが行っ
ています。日本のメーカーは技術力はあるわけです。その最高の技術を
いまのところ国内市場には投入できない・・あぁ、もったいない。

 4ナンバー(貨物)を除くと、いわゆる5ナンバー乗用車(新車)の
中にディーゼル車はなくなってしまいました。なんという・・もったい
ない。売ってないんだから買えないよね〜

 ハイブリッドがあるでしょ、なんて言ってますが、たかだか100万
台です。全乗用車保有台数の2%にも満たない。しかも、あのプリウス
の巨大バッテリーをつくるときの電気エネルギーとバッテリー処理時の
電気エネルギーの多さを考えると果たしてプリウスはエコなのか?とい
う疑問は常につきまといます。

*

 コモンレール方式のディーゼルが日本のトラックやバスのエンジンに
も採用され始めていますね。いすずの大型トラック「ギガ」いいね。

 乗用車の方にも、一日も早くコモンレールが採用される日を!

*****

やっぱりおかしい日本の乗用車ディーゼル規制 - 2005年07月28日
http://blog.nikkeibp.co.jp/nb/auto/BLOG/ishiguro/20050728-1130.html

ヨーロッパでは自家用車の50%以上がディーゼルエンジン車 07/03/06
http://question.excite.co.jp/qa2809358.html

燃料を高圧化 不完全燃焼防ぐ (2005年12月11日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atcars/nichiyou/tech/20051211tc_01.htm

ディーゼル排ガスクリーン化最前線 - 2003. 5. 14 NHK
http://www.nhk.or.jp/zero/dsp06.html

コモンレール式電子制御噴射ポンプ - denso
http://www.denso.co.jp/CARPARTS/japan/product/engine/di/di9.html

燃費とパワーに優れたディーゼルエンジン車は、特にヨーロッパで高く
評価されており、車両の約40パーセントを占めています。 - denso
http://www.denso.co.jp/motorshow/2003/ja/presskit/product_common/index.html

ボッシュ「第 3 世代コモンレール」の量産開始 2003年6月
西ヨーロッパ市場で始まったディーゼル車ブーム
http://www.bosch.co.jp/jp/latest_topics/0306_01.html

コモンレール式ディーゼルエンジン - BP
http://bp-oil.co.jp/mechanic/mm011.html

Common rail(英文)の中の
Common rail today を見ると、世界中の自動車メーカーで採用されて
いるのがわかります。
http://en.wikipedia.org/wiki/Common_rail

ディーゼルエンジン
http://ja.wikipedia.org/wiki/ディーゼルエンジン

東京ディーゼル車規制 - 2003.06.01
http://www.yasuienv.net/DieselTokyo06.htm

これからの自動車選び
なぜ、日本市場の自動車はガソリン車で西欧市場の自動車はディーゼル
車なのか?。解らない!!
http://blog.so-net.ne.jp/workshopsuzuka/2005-09-20

ホンダは2009年から国内でターボディーゼル乗用車を生産開始し、
国内向けにもスーパークリーンディーゼル車の販売を開始する。
http://feautomotive.seesaa.net/article/45918642.html

ホンダ、日本で初めて環境に優しいディーゼルカーを生産へ 2007年6
月13日  日本経済新聞
http://www.afpbb.com/article/economy/2238830/1688842

いすゞ 大型トラック『ギガ』を新長期排出ガス規制に適合させ発売 
2006年3月1日
http://www.isuzu.co.jp/press/2006/3_1giga.html

コモンレール式超高圧燃料噴射システム いすず
http://www.isuzu.co.jp/museum/tms/2002/elf-kr.html


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